#自選10短歌集2023 に参加しました

 

 

こんにちは。おばけちゃんです。

【好きなものと短歌と過ごした一年。】 #自選10短歌集2023|鷹野

↑今年も自選10短歌集に参加させていただきました。2021年から今回で参加は3回目になります。鷹野さん、いつも素敵な企画と編集をありがとうございます。🥰

2023年は詠んだ短歌がちょっと少なかったかな〜という年でしたが、せっかくなので一つずつ解説のようなものを軽くしたいと思います。

 

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1.まなじりのラメが撃ち抜く心の臓 飛び出せ星よ 燃やせ舞台を

短歌アンソロジー『アイドルが好き』に投稿した一首。コンサートの時にアイドルと目が合う一瞬を切り取ったもの。「まなじりのラメ」は文字通りラメでもいいし、汗、涙、そこに反射する照明、ペンライト、何でもいいです。目が合ったあの瞬間にときめきが心臓を飛び出して、舞台の下に広がる星になればいいな。

ところでこの短歌を詠んだ後に、実際にコンサートでアイドルと目が合ってまさしくこれじゃん…!!となりました。奇跡。ラメの一粒は永遠になる。

 

 

2.祝福が響く宇宙は愛だけが神になるのを許されている

NEWS EXPO最終日に向けて詠んだ短歌。NEWS EXPOのコンサート会場、絶えず「おめでとう」が溢れる場所だったんですよね。ファンはもちろんだけど、NEWSの3人自身が20周年を迎えたNEWSに向けて「おめでとう」と言っていて、上手く言葉では表現出来ないけどそれがすごくNEWSファンとして嬉しかったな。それってNEWSそのものに対する愛じゃないですか。NEWSを愛している人しかいない、まさに「愛してるだけの国」だったあの空間が本当に大好きです。これからも伝えられるだけ「おめでとう」を大好きなNEWSと伝え合っていきたいですね。

 

 

3.好きだよ 二度上がったほっぺの色を運命と呼ぶ日があったこと

アイドル短歌題詠「来世」から。別に頬の色が赤くなったところで恋でもなんでもないのですが、その現象にふさわしい名前がつくことがあったという日々が好きだったよ、みたいなことを言ってます。誰かのことが好きで…というよりは恋に恋してました、という短歌でした。

あとはストレートに「好きだよ」で始まる短歌を詠んでみたかった。文字では好きってよく言うけど、実際口に出して好きだよと言うことなんて滅多にないのでこの短歌音読するのめっちゃ勇気いると思う。(そっか)

 

 

4.戻りたい過去にしたくて笑ってたあの子を撫でる手はあたたかい

「令和元年、冬」と題して詠んだ一首。文字通り、私が過ごした令和元年の冬を題材にしています。昔オルタネートの読書感想文をブログで書いた時にも触れていたのですが、とにかく私は自分の中学時代が嫌いでなんとか高校生活を楽しみたいと思っていました。それで幸運なことに私の高校生活は本当に楽しかったのですが、「この楽しさはこれからの人生でもう二度と経験できないものなんだろうな」と心のどこかでそういう虚しさを抱えていたのもまた事実です。今、振り返ってみると確かに高校生活は戻りたい過去なのですが、あの頃抱えていた虚しさを慰められるくらいには今もちゃんと楽しいよ、と言えるくらいには大人になれたよという短歌です。だから高2の頃の私に今会えるとしたら、これからも大丈夫だからね、と頭を撫でてあげられるくらいの気持ちはちゃんとあるという歌でした。

 

 

5.おもいでは瞳のように 見つめればもう触れられぬ生温かさ

アイドル短歌題詠「おもいで」から。これは3首の連作だったので一つだけ抜き出すとやっぱり自分の中で違和感ありますね…。連作では思い出を「パズル」「瞳」「桜」に喩えてそれぞれ詠んでいます。3首とも、思い出は今、もう直接触れ合うことはできない切ないものとして詠んでいる少し寂しめの短歌でした。

あとこれは手癖の話になってしまうのですが、体の一部とそれから連想される動詞を微妙にずらす表現がめちゃくちゃ好きなのでよく使ってます。この短歌はその手法を上手く使うことができたのでお気に入りです。抜き出してきた理由はそれです。この短歌、めちゃくちゃ好きです。

 

 

6.報われる日を待っている 君だけが寂しい日など来ませんように

アイドル短歌題詠「さよならを言うために」から。あるアイドルとのお別れに際してさよならを言うために詠んだ短歌の一つでした。寂しさの中にひとりぼっちで残されるのは、誰だってつらいだろうから、そういう時は一緒に寂しくなって隣にいてあげたい、いてあげたかった、という愛と祈りの歌です。彼はもう、寂しくしていないだろうか。

 

 

7.優しさを名乗って首を絞める度ぼくは銀河のはじめになれる

「恋と愛」を題材にして詠んだ連作から。おそらく未発表か、1回Twitterに載せて消したか、そういうやつです。これは「愛」を題材にして詠んだ方の短歌です。恋愛、家族愛、友愛、敬愛などではなく、性愛をテーマにしています。愛の形は人の数と同じだけ存在する、と私は思っていますが…

 

 

8.「君だけを愛していたよ」地の底で答え合わせのキスをしようね

杏湯さんの短歌企画「地獄めぐりの旅」に投稿した一首。超〜〜〜〜お気に入りです!!私色をふんだんに詰め込めた短歌かなと思います。私の真骨頂。私MAX。これは私の分身と言っても過言ではない。そんなんだから地獄に落ちちゃうんだよ、と言われても仕方ないくらい欲望にまみれた歌を詠みたかった。「君だけを愛していた」の言葉の真偽は、地獄でキスをすることで舌の有無により判明する、という歌です。これ出来た時まじで天才かもかもど〜しよう!?と思った。

 

 

9.次に会う時は銀河の真ん中で 百年先の予定を立てて

未発表作。NEWS EXPOで見た「100年前から」の演出をテーマに詠んだ一首です。銀河を映したスクリーンの奥で歌う3人が本当に綺麗だったな、この曲に銀河の映像合わせるのめちゃくちゃ分かるなあと思った。思い浮かぶ景色が静かなんだけど壮大なんですよね。いや〜100年前から、よかったなあ。早く円盤でも見たいです。

 

 

10.来世でも今世でも星が違くても愛しい君を見つけてあげる

アイドル短歌題詠「もう会えない人へ」から。全ての愛しい人に向けたラブレターのような歌でした。今世でもう二度と会えなくなっても、来世で巡り会えなくても、住む星が違ったとしても、こんなにも愛しく愛しく思う人のこと、忘れたりなんかしないからね、という約束の歌です。ファン目線の歌でもあるし、舞台の上目線からでも読めることは読めるんじゃないかな。二つの視点で楽しめる歌を作れたんじゃないかなと思います。

 

 

さて、2023年の自選10首はこのような感じになりました。星や銀河、宇宙を詠んだ短歌がすごく多かったので、ミッドナイトブルーを選んでいただけてすごく嬉しかったです。ピッタリだ〜〜!!!!とうきうきしました。ありがとうございました。

2024年は連作をたくさん作りたいですね。上半期は忙しくなりそうですが、ちまちま短歌を詠めるように頑張っていくぞー!おー!✊