自分で自分のアイドル短歌を鑑賞するブログ

 

 

J31gateさんのアイドル短歌企画に、第8回「星」から参加させていただいていました。毎月の密かな楽しみだったのですが、第15回を節目にお休みされるということで、改めて第8回から詠んできた自分の歌を自分で解説とは言わないものの、今一度「鑑賞」(漢字あってる?)してみようと思います。

 

 

 

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第8回「星」

026 増田貴久

 

銀河中駆ける光で君が縫う衣は太陽よりも眩しく

 

 

初めてJ31gateさんの企画に参加させていただいた時に詠んだ増田さんの歌。

Twitterでは上記のように説明したのですがまあ、そのとおり…笑

 

増田さんが作る衣装って、ただ色味が素敵だとか形がかっこいいとかそれだけじゃなくて、一つ一つに意味が込められているんですよね。

瞬く星のように煌びやかなNEWSの衣装を構成しているのは、増田さんが見る世界、つまりここで言う「銀河」を舞う星屑たち。些細なことでもそれを一つのアイデアとして衣装に取り入れる増田さんの感性にいつもハッとさせられます。

 

 

 

 

第9回「体」

061 増田貴久

 

飽きるほど甘いマシュマロその隙間 溶けた声だけ食べてるわたし

 

 

これお気に入りです。変態の歌。(変態)

「マシュマロ」と書いて「くちびる」と読ませています。ルビ遊びに挑戦しました。🙈💖

増田さんのマシュマロリップが本当に大好きで増田さんの顔の1番好きなパーツは唇(即答)なんですけど、この歌はそんな私の増田さんの唇に対する感情をエイッ!って放り込みました。

増田さんの頑健で男性らしい喉、腹の奥から生み出されるのは、空間を「温度」で包む優しくて甘い、まさにマシュマロのような歌声。

私を太らせる高カロリーボイス……

 

 

 

 

 

第10回「水」

049 増田貴久

 

雷が落ちても傘が破れても雨やまないね だから、笑って

 

 

 

これもお気に入り。結句めっちゃ考えた。

「水」というワードを聞いて一番に思い浮かんだのは雨。雨といえば傘、雨といえば雷、雨といえば雨宿り………Thunderや。

ということで増田さんのソロ曲、Thunderについての歌を詠みました。

かの夏目漱石が「I love you.」を「月が綺麗ですね」と翻訳したエピソードはあまりにも有名ですが、何気ない(何気ないかは分からんけど)言葉が実は別の意味を持っている、というのがすごく好きでそんな言葉を歌に使えないかな〜と考えている時にたまたま「雨がやみませんね」というのを見つけたんです。

本当にその言葉が正式に「もう少し傍にいたいです」という意味を表すのかどうかは不明ですが、どれだけ彼に雨が降り注ぐ時でも、風に煽られる時でも、びしょ濡れになってでも風邪をひいてでもいいから彼に傘を手向けてあげたい、ずっとアイドルでいる覚悟を持った彼を見続けていたい、という思いを込めたつもりです。

だから一見意味が通ってないように思える「だから、笑って」という言葉も実は別の意味で考えると割と妥当かも……というやつです。いや分からん、妥当じゃないかも。

皆さんはどう思いましたか?

 

 

 

 

 

第11回「街」

093 増田貴久

 

クッキーで生きれる場所であることを願い見上げた 街頭ビジョン

108

君が要る眠らぬ街に君が居る朝を夢見たわたし、待ち人

 

 

 

増田さんはお給料クッキーだし、トイレには行かないし、おしりは割れてないし、東京ドームに住んでいます。本当です。

つまりあのG○CCIもクッキーで購入しているということ…ゴチの自腹も全てクッキーでお支払いしている……(以下略)

 

私が住んでいる地域は残念なことに街頭ビジョンがありません。あるかもしれないのですが見たことありません。なので建物にくっついている液晶パネルにすごく憧れがあります。雑踏の中で見上げた時に、自分の好きな人が映っていて、それを見ながら彼が今日も健やかに生活出来ることを祈る…というような、ちょっとエモい感じになりたいなぁ〜って思うよね。うん。だって田舎だもん。ここ。

 

2つ目の歌はお気に入りです!実際に声に出してよんでみると楽しい。愛着が湧く。「待ち人」も街とかけてる私なりの遊び心です。

Twitterで言ってた「目覚めぬ町」とはまさに私が住む街頭ビジョンが存在しない場所のこと。目覚めぬ町にも、眠らぬ街にも、君が居て、君が要る人がいます。

 

 

 

 

 

 

第12回「対」

008 増田貴久

 

来世ではただの他人になれるかな もう背は合わぬ「運命」の人よ

 

 

この歌には、本当に様々な感情を込めました。だけど一番この歌に思うのは「怒り」です。一ファンでしかない私が怒りを抱くのは不適切なのかもしれません。だけど、6月から渦巻く怒り、悲しみ、憎しみ、やるせなさ、そして、愛しさ。ただでさえ塞ぎ込む時期にこんなにもたくさんの感情を抱えることは、私には出来なかった。

だからこの歌にある種自分で自分の「救い」を見出したのかもしれません。

 

Twitterで少し長めの解説というかこの歌にまつわるあれこれを説明させてもらったのでここで改めて言うような新しいことは特にないのですが…うーん、やっぱり暗い歌詠んじゃったなぁ〜😔ってちょっと反省しましたね…。

 

彼らが出会ったのは間違いなく「運命」だったと思っていますし、ここで袂を分かつことになったのもまた、「運命」だと思ってます。ただそのニュアンスはやっぱり少し違っていて、あえて彼らの顛末について説明するのならば、

 

The two having been tied by "destiny" were left by "fate".

 

といった感じでしょうか。全然正しくない英語かもしれないからまあ、ニュアンスだけでも伝わったら嬉しいんですけど…

この先おそらく彼らがまた二人で歌うようなことはないでしょうし、私自身、あくまでも個人の考えですが今の状態ではもう、歌ってほしくはないと思っています。

だけど、彼らが二人で奏でた音楽は確かに輝いていて、すごく素敵なものでした。

だから私が彼らに願うとするのならば、彼らが「二人で一つ」だった時間が、憐憫とか同情とか一方的な後悔とか、そんなよごれた感情じゃなくて、いつまでも、ただ純粋に「綺麗だった」と言われ続けますように、ということです。

 

タグ検索して色々な方の歌をぶわーって見てた時にこの歌の感想を述べてくださる方が何人かいてくださって、とても嬉しかったです。もしこの歌を知って少しでも何か心に残るものがあったのならば、この上ない幸いです。

 

 

 

 

 

第13回「動物」

016 NEWS

 

羽根をたたむとも忘れず カナリヤに祈らせてくれ もいちど飛ぶ日

 

24時間テレビでカナリヤの初披露を見てほぼ衝動的に詠んだ歌です。

羽根をたたみ、地面でかつて飛んだ空を見上げたか弱い鳥。それは新たな姿に生まれ変わろうともがく希望をも表す。

3人が地に落ちたなんてまったく思ってないしむしろますます跳ね上がってるよ!というくらいだけど、もしも彼らが羽根をたたんで途方に暮れる時があった時、私に出来るのはきっと、ただ彼らがもう一度華麗に飛ぶ日を祈ることだけなのです。

 

カナリヤが地上から見上げる空の色はきっと澄んだ青色。だから大丈夫。

 

 

そして選外〜〜〜!!!出そうかどうしようか迷って結局出さなかった選外もこの機会に置いておきます!

 

月 水面 夜をくすぐるうつつの尾 駆けろ赤馬 清く 気高く

 

赤馬…ずばりWORLDISTAのしっぽスーツを着たNEWSを詠んだ歌です。月が浮かぶ夜、水が滴るあの空間でしっぽを振り回し華麗に舞った彼らがとても美しかったのでその情景を詠んだつもりです。これもどちらかといえば語感を大事にした感じ。割とお気に入り。

 

 

 

 

 

第14回「纏う」

040 NEWS

 

「今まで」にスワロフスキーを纏わせた君を未来でまとうと決めた

 

 

クローバーネックレスが発売された時に、四つ葉のクローバーに9つのスワロフスキーが刻まれていて言葉には表せない重たい感情がずしんと心に乗っかったのをよく覚えています。それが本当に彼らの「今まで」を象徴しているのかどうかは分かりませんが、その数に惹かれてしまうのは彼らを好きでいるからこその性なのではないでしょうか。

人数など関係ない。彼らがNEWSであり続けてくれるだけでいい。彼らがNEWSとして紡いできた物語が私たちの目に触れる時をずっと待っていたい。ただの私の独りよがりかもしれないけど、そんな気持ちを込めました。

 

あ、ちなみに「まとう」のワードは……

いや、やっぱり自分で言うの野暮だからやめとこ。みなさんのご想像にお任せします♡♡(?)

 

 

そしてまたまた選外〜〜〜〜!!!

衝動的な歌。この歌に理性は存在しません。突発的にこんな歌を詠みたくなる時もある。

何に何を纏わせるか、と考えた時に「体」に「衣服」や「香り」をつけるのではなく、もっと奥の「心臓」にフォーカスをあてて「肉体」全部が「心臓」を豪華に飾っているという捉え方をしてみても面白いのかな、と思いました。本当は心臓を飾るものだけじゃなくて心臓までちゃんと好きになりたい。そのくらいの覚悟が欲しい。

 

 

 

 

 

 

第15回「live」

045 増田貴久

 

声に触れたい まなざしに溺れたい じかに聴きたい 君の鼓動を

 

この歌は、NEWSのライブに行った時のことを思い浮かべて詠みました。目的語と動詞があえて不自然になるように作ったのがお気に入りポイントです。うふふ。

コンサートってやっぱり1番じかに、肌で好きな人たちの体温を感じられる場所だと思うんですよね。いくらマイク越しとはいえ近くで発せられる声をその場できいて、彼らが客席の近くまで来ればファン一人一人を見つめてくれるそのまなざしを眺める時間は本当に何にも代え難いものです。

彼らの脈拍の音までなんて聴くことは出来ないけれど、彼らが私たちにみせてくれる世界を、彼らの鼓動を感じられるくらいこちらも真摯に受けとめたい。

この歌はアイドルに対する私なりの「誠意」でもあるのです。

 

 

 

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以上です!ふぅ〜〜〜長かった!ワラ

J31gateさんに投稿する歌はどれもこれも私にとって本当に愛着のあるものなんだなあと改めて思いました。

短歌にすることで自分の行き場のない感情を昇華することも出来たし、31音という制限の中でいかに情緒溢れるものにするかという思考力もかなり向上したかもしれない…と感動しております。

 

本当に素敵な企画をありがとうございました!毎月DMで優しい感想をくださる企画主さまに救われてました…😭

もし今後、またこのような歌集を企画してくださる時は私もぜひぜひ!参加させていただきたく思います!

 

 

改めて、J31gateさんに感謝を込めて。

ありがとうございました!

ここまで読んでくださった方もありがとうございます!

 

 

 

おしまい